Kubernetesのコマンドラインツールであるkubectlを使用して、Kubernetesクラスターに対してコマンドを実行することができます。kubectlによってアプリケーションのデプロイや、クラスターのリソース管理および検査を行うことができます。kubectlの操作に関する完全なリストは、Overview of kubectlを参照してください。
kubectlのバージョンは、クラスターのマイナーバージョンとの差分が1つ以内でなければなりません。たとえば、クライアントがv1.2であれば、v1.1、v1.2、v1.3のマスターで動作するはずです。最新バージョンのkubectlを使うことで、不測の事態を避けることができるでしょう。
次のコマンドにより、最新リリースをダウンロードしてください:
curl -LO https://storage.googleapis.com/kubernetes-release/release/$(curl -s https://storage.googleapis.com/kubernetes-release/release/stable.txt)/bin/linux/amd64/kubectl
特定のバージョンをダウンロードする場合、コマンドの$(curl -s https://storage.googleapis.com/kubernetes-release/release/stable.txt)
の部分を特定のバージョンに書き換えてください。
たとえば、Linuxへv1.16.15のバージョンをダウンロードするには、次のコマンドを入力します:
curl -LO https://storage.googleapis.com/kubernetes-release/release/v1.16.15/bin/linux/amd64/kubectl
kubectlバイナリを実行可能にしてください。
chmod +x ./kubectl
バイナリをPATHの中に移動させてください。
sudo mv ./kubectl /usr/local/bin/kubectl
インストールしたバージョンが最新であることを確認してください:
kubectl version
sudo apt-get update && sudo apt-get install -y apt-transport-https
curl -s https://packages.cloud.google.com/apt/doc/apt-key.gpg | sudo apt-key add -
echo "deb https://apt.kubernetes.io/ kubernetes-xenial main" | sudo tee -a /etc/apt/sources.list.d/kubernetes.list
sudo apt-get update
sudo apt-get install -y kubectl
cat <<EOF > /etc/yum.repos.d/kubernetes.repo
[kubernetes]
name=Kubernetes
baseurl=https://packages.cloud.google.com/yum/repos/kubernetes-el7-x86_64
enabled=1
gpgcheck=1
repo_gpgcheck=1
gpgkey=https://packages.cloud.google.com/yum/doc/yum-key.gpg https://packages.cloud.google.com/yum/doc/rpm-package-key.gpg
EOF
yum install -y kubectl
UbuntuまたはsnapパッケージマネージャーをサポートしているLinuxディストリビューションを使用している場合、kubectlはsnapアプリケーションとして利用することもできます。
snapユーザーに切り替えて、インストールコマンドを実行してください:
sudo snap install kubectl --classic
インストールしたバージョンが最新であることを確認してください:
kubectl version
最新リリースをダウンロードしてください:
curl -LO https://storage.googleapis.com/kubernetes-release/release/$(curl -s https://storage.googleapis.com/kubernetes-release/release/stable.txt)/bin/darwin/amd64/kubectl
特定のバージョンをダウンロードする場合、コマンドの$(curl -s https://storage.googleapis.com/kubernetes-release/release/stable.txt)
の部分を特定のバージョンに書き換えてください。
たとえば、macOSへv1.16.15のバージョンをダウンロードするには、次のコマンドを入力します:
curl -LO https://storage.googleapis.com/kubernetes-release/release/v1.16.15/bin/darwin/amd64/kubectl
kubectlバイナリを実行可能にしてください。
chmod +x ./kubectl
バイナリをPATHの中に移動させてください。
sudo mv ./kubectl /usr/local/bin/kubectl
インストールしたバージョンが最新であることを確認してください:
kubectl version
macOSでHomebrewパッケージマネージャーを使用していれば、Homebrewでkubectlをインストールすることもできます。
インストールコマンドを実行してください:
brew install kubernetes-cli
インストールしたバージョンが最新であることを確認してください:
kubectl version
macOSでMacPortsパッケージマネージャーを使用していれば、MacPortsでkubectlをインストールすることもできます。
インストールコマンドを実行してください:
sudo port selfupdate
sudo port install kubectl
インストールしたバージョンが最新であることを確認してください:
kubectl version
こちらのリンクから、最新リリースであるv1.16.15をダウンロードしてください。
または、curl
をインストールされていれば、次のコマンドも使用できます:
curl -LO https://storage.googleapis.com/kubernetes-release/release/v1.16.15/bin/windows/amd64/kubectl.exe
最新の安定版を入手する際は(たとえばスクリプトで使用する場合)、https://storage.googleapis.com/kubernetes-release/release/stable.txtを参照してください。
バイナリをPATHに追加します
kubectl
のバージョンがダウンロードしたものと同じであることを確認してください:
kubectl version
備考: Docker for Windowsは、それ自身のバージョンのkubectl
をPATHに追加します。Dockerをすでにインストールしている場合、Dockerインストーラーによって追加されたPATHの前に追加するか、Dockerのkubectl
を削除してください。
WindowsでPowershell Galleryパッケージマネージャーを使用していれば、Powershellでkubectlをインストールおよびアップデートすることもできます。
インストールコマンドを実行してください(必ずDownloadLocation
を指定してください):
Install-Script -Name install-kubectl -Scope CurrentUser -Force
install-kubectl.ps1 [-DownloadLocation <path>]
備考:DownloadLocation
を指定しない場合、kubectl
はユーザのTempディレクトリにインストールされます。
インストーラーは$HOME/.kube
を作成し、設定ファイルを作成します。
インストールしたバージョンが最新であることを確認してください:
kubectl version
備考: アップデートする際は、手順1に示した2つのコマンドを再実行してください。
Windowsへkubectlをインストールするために、ChocolateyパッケージマネージャーやScoopコマンドラインインストーラーを使用することもできます。
インストールしたバージョンが最新であることを確認してください:
kubectl version
ホームディレクトリへ移動してください:
cd %USERPROFILE%
.kube
ディレクトリを作成してください:
mkdir .kube
作成した.kube
ディレクトリへ移動してください:
cd .kube
リモートのKubernetesクラスターを使うために、kubectlを設定してください:
New-Item config -type file
備考: Notepadなどの選択したテキストエディターから設定ファイルを編集してください。
Google Cloud SDKの一部として、kubectlをインストールすることもできます。
kubectl
のインストールコマンドを実行してください:
gcloud components install kubectl
インストールしたバージョンが最新であることを確認してください:
kubectl version
kubectlがKubernetesクラスターを探索し接続するために、kubeconfigファイルが必要になります。これは、kube-up.sh
によりクラスターを作成した際や、Minikubeクラスターを正常にデプロイした際に自動生成されます。デフォルトでは、kubectlの設定は~/.kube/config
に格納されています。
クラスターの状態を取得し、kubectlが適切に設定されていることを確認してください:
kubectl cluster-info
URLのレスポンスが表示されている場合は、kubectlはクラスターに接続するよう正しく設定されています。
以下のようなメッセージが表示されている場合は、kubectlは正しく設定されていないか、Kubernetesクラスターに接続できていません。
The connection to the server <server-name:port> was refused - did you specify the right host or port?
たとえば、ラップトップ上(ローカル環境)でKubernetesクラスターを起動するような場合、Minikubeなどのツールを最初にインストールしてから、上記のコマンドを再実行する必要があります。
kubectl cluster-infoがURLレスポンスを返したにもかかわらずクラスターにアクセスできない場合は、次のコマンドで設定が正しいことを確認してください:
kubectl cluster-info dump
kubectlはBashおよびZshの自動補完を提供しています。これにより、入力を大幅に削減することができます。
以下にBash(LinuxとmacOSの違いも含む)およびZshの自動補完の設定手順を示します。
Bashにおけるkubectlの補完スクリプトはkubectl completion bash
コマンドで生成できます。シェル内で補完スクリプトをsourceすることでkubectlの自動補完が有効になります。
ただし、補完スクリプトはbash-completionに依存しているため、このソフトウェアを最初にインストールしておく必要があります(type _init_completion
を実行することで、bash-completionがすでにインストールされていることを確認できます)。
bash-completionは多くのパッケージマネージャーから提供されています(こちらを参照してください)。apt-get install bash-completion
またはyum install bash-completion
などでインストールできます。
上記のコマンドでbash-completionの主要スクリプトである/usr/share/bash-completion/bash_completion
が作成されます。パッケージマネージャーによっては、このファイルを~/.bashrc
にて手動でsourceする必要があります。
これを調べるには、シェルをリロードしてからtype _init_completion
を実行してください。コマンドが成功していればすでに設定済みです。そうでなければ、~/.bashrc
に以下を追記してください:
source /usr/share/bash-completion/bash_completion
シェルをリロードし、type _init_completion
を実行してbash-completionが正しくインストールされていることを検証してください。
すべてのシェルセッションにてkubectlの補完スクリプトをsourceできるようにしなければなりません。これを行うには2つの方法があります:
補完スクリプトを~/.bashrc
内でsourceしてください:
echo 'source <(kubectl completion bash)' >>~/.bashrc
補完スクリプトを/etc/bash_completion.d
ディレクトリに追加してください:
kubectl completion bash >/etc/bash_completion.d/kubectl
備考: bash-completionは/etc/bash_completion.d
内のすべての補完スクリプトをsourceします。
どちらも同様の手法です。シェルをリロードしたあとに、kubectlの自動補完が機能するはずです。
Bashにおけるkubectlの補完スクリプトはkubectl completion bash
コマンドで生成できます。シェル内で補完スクリプトをsourceすることでkubectlの自動補完が有効になります。
ただし、補完スクリプトはbash-completionに依存しているため、事前にインストールする必要があります。
警告: bash-completionにはv1とv2のバージョンがあり、v1はBash 3.2(macOSのデフォルト)用で、v2はBash 4.1以降向けです。kubectlの補完スクリプトはbash-completionのv1とBash 3.2では正しく動作しません。bash-completion v2およびBash 4.1が必要になります。したがって、macOSで正常にkubectlの補完を使用するには、Bash 4.1以降をインストールする必要があります(手順)。以下の手順では、Bash4.1以降(Bashのバージョンが4.1またはそれより新しいことを指します)を使用することを前提とします。
備考: 前述のとおり、この手順ではBash 4.1以降であることが前提のため、bash-completion v2をインストールすることになります(これとは逆に、Bash 3.2およびbash-completion v1の場合ではkubectlの補完は動作しません)。
type _init_completion
を実行することで、bash-completionがすでにインストールされていることを確認できます。ない場合は、Homebrewを使用してインストールすることもできます:
brew install bash-completion@2
このコマンドの出力で示されたように、~/.bashrc
に以下を追記してください:
export BASH_COMPLETION_COMPAT_DIR="/usr/local/etc/bash_completion.d"
[[ -r "/usr/local/etc/profile.d/bash_completion.sh" ]] && . "/usr/local/etc/profile.d/bash_completion.sh"
シェルをリロードし、type _init_completion
を実行してbash-completion v2が正しくインストールされていることを検証してください。
すべてのシェルセッションにてkubectlの補完スクリプトをsourceできるようにしなければなりません。これを行うには複数の方法があります:
補完スクリプトを~/.bashrc
内でsourceする:
echo 'source <(kubectl completion bash)' >>~/.bashrc
補完スクリプトを/usr/local/etc/bash_completion.d
ディレクトリに追加する:
kubectl completion bash >/etc/bash_completion.d/kubectl
kubectlをHomwbrewでインストールした場合(前述のとおり)、kubectlの補完スクリプトはすでに/usr/local/etc/bash_completion.d/kubectl
に格納されているでしょう。この場合、なにも操作する必要はありません。
備考: Homebrewでインストールしたbash-completion v2はBASH_COMPLETION_COMPAT_DIR
ディレクトリ内のすべてのファイルをsourceするため、後者の2つの方法が機能します。
どの場合でも、シェルをリロードしたあとに、kubectlの自動補完が機能するはずです。
Zshにおけるkubectlの補完スクリプトはkubectl completion zsh
コマンドで生成できます。シェル内で補完スクリプトをsourceすることでkubectlの自動補完が有効になります。
すべてのシェルセッションで使用するには、~/.bashrc
に以下を追記してください:
source <(kubectl completion zsh)
シェルをリロードしたあとに、kubectlの自動補完が機能するはずです。
complete:13: command not found: compdef
のようなエラーが出力された場合は、以下を~/.zshrc
の先頭に追記してください:
autoload -Uz compinit
compinit
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